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2013.03.15

3月24日(日)コンサート

客席からでは見えませんが、
中の絵も美しいチェンバロ

3月24日(日)のコンサートは久しぶりにチェンバロの前川陽子さんとのコンサートです。

私の好きな画家、フェルメール全37点の作品中何と11点に楽器が登場します。ギター、リュート、フルート、ヴァージナル等です。
上記の楽器中ヴァージナルと言う楽器はどんなものでしょう?昔の画集にはヴァージナルではなくエピネット(スピネット)と出ていました。

実はヴァージナルはチェンバロの仲間です。
ピアノのように弾きますが、ピアノは弦をハンマーで叩いて音を出すのに対して、チェンバロの仲間は弦を爪(奏者の爪ではなく弦の下にある)で弾いて(はじいて)音を出します。
エピネット(スピネット)とヴァージナルは一般的に一段鍵盤で音域も狭いものです。ここでは詳細については省きます。
フェルメールの時代にはどちらも市井の人達に愛されていました。その後ヴァージナル、スピネットより良く響く音を持ち、音量も増してきたチェンバロ(クラヴサン、或いはハープシコード)が主流に変わりました。

チェンバロはまさにバロック音楽の花形楽器でした。
18世紀半ば、モーツァルトが生まれ、活動し始めてからだんだん主役の座をピアノ系の鍵盤楽器に譲り渡すことになります。

今回のコンサートではチェンバロの黄金時代のフルート音楽と、チェンバロから打弦楽器のピアノに変化していく時代までの音楽を演奏します。

変わったところでは大クープラン(ルイ14世にも仕えていた)の数多いクラヴサン曲の中から「酒場のミュゼット」「うなぎ」を演奏します。ミュゼットとはブリューゲルの絵にもあるバグパイプです。この曲ではそのミュゼットのような雰囲気を醸し出して牧歌を表現しています。
ウナギは昔からヨーロッパでも食べられていたようです。コローの絵に「ウナギを捕る少年」というのもあります。わたしも大陸で食べたことがあります。

コンサートではフェルメールの絵にも登場するフランドルのチェンバロ制作で有名な「ルッカース」の1632年モデルを使用する予定です。

お楽しみ頂けると幸いです。

 
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